9月の日記

14日は、COTORIOのコンサートでした。月と夢をテーマにした演奏会です。

チラシには、月のかたちのピアノに私たち3人がのっているイラストを描いてみました。

会場はいつもお世話になっているアーズローカスさんの音楽ホールです。

ソロ、デュオ、トリオと様々に演奏しましたが、今回印象深かったのはサン=サーンス作曲の〈夕暮れのヴァイオリン〉でしょうか。ヴァイオリンの魅力がたっぷりと詰まっていて、3人で合わせてみて音の広がりに感激しました。

 

ソロでは、アリャビエフ作曲の〈夜鳴きうぐいす〉や、ドヴォルザーク作曲 歌劇『ルサルカ』の〈月に寄せる歌〉などを歌いました。チェコ語の暗譜は苦労しましたが、ここ2、3年歌いこんできてやっとかたちになってきたような気がしました。

満席になるほどたくさんのお客さまにあたたかく見守っていただきながら、無事に演奏会を終えることができました。

 

28日には、京都コンサートホールにて「花」コンサートに出演しました。

今回はグノー作曲の歌劇『ロミオとジュリエット』からジュリエットのアリアを2つ取り上げました。〈私は夢に生きたい〉は、まだロミオに出会う前のジュリエットが舞踏会で歌うワルツです。とても華やかでキラキラとした音楽ですが、この曲に関しては猛反省です。必ずリベンジします。

〈ああ、なんという戦慄が〉は、ロミオとの逃避行のために一時仮死状態になる薬を与えられたジュリエットが、恐怖とロミオへの愛情の狭間で揺れ動く様子をドラマティックに描いたアリアです。私にとっては挑戦的な曲なのですが、大学を卒業してすぐの頃、先生から勧められ取り組みました。一度コンサートで歌ったこともあったのですが、その頃はやはり声の線が細く不満足な仕上がりでした。年々身体と声がつながってきたようで、すこし重たい曲も歌えるようになってきたのでこのタイミングでもう一度歌うことにしました。コンサートホールはとても響きが良く、その響きに助けられながらではありますが以前よりはしっかりと歌えたような気がします。

声の成長や、人生経験を重ねていくことでもっと色々な歌が歌えるようになるのが楽しみになった、お誕生日前日でした。